09月11日 19時57分

重度の知的障害がある兄と同居する八戸市の男性が、生活保護を打ち切る決定をした市を訴えた裁判が11日から始まり、市は争う姿勢を示しました。

八戸市で生活保護を受けていた60代の男性は、7年前に重度の知的障害がある兄と同居を開始したあと、市から兄の署名が書かれた書類の提出を求められたため、「署名できない」と回答したところ、おととし1月、生活保護を打ち切られました。

男性は、県が去年10月、市の決定を取り消す裁決を行ったにも関わらず、市が生活保護を再開するかどうか判断しないのは違法だとして、50万円の損害賠償を求めています。

11日、青森地方裁判所八戸支部で裁判が始まり、市側は「県や厚生労働省に助言を求める必要があり、手続きの期間が必要であった」として訴えを棄却するよう求めました。

これに対して原告側は、「本当に助言が必要だったのかを判断する必要がある」として、市が県や厚生労働省に照会した内容と、それに対する回答を提示するよう求めました。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/aomori/20190911/6080005972.html