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3つ子の1人を床にたたきつけ死亡 2審も母親に実刑判決
2019年9月24日 14時44分

愛知県豊田市で生後11か月の3つ子の1人を床にたたきつけて死亡させた罪に問われた母親に、2審の名古屋高等裁判所は1審に続いて懲役3年6か月の実刑判決を言い渡しました。

この裁判は去年1月、愛知県豊田市の自宅で、生後11か月の3つ子のうち、次男を床にたたきつけて死亡させたとして、母親の松下園理被告(31)が傷害致死の罪に問われたものです。

1審の名古屋地方裁判所岡崎支部は「うつ病になる中、負担が大きい3つ子の育児を懸命に行ったことに同情はできる」とした一方、「執行猶予を付けるほど軽い事案ではない」として、懲役3年6か月の実刑判決を言い渡し、弁護側が「刑が重過ぎる」として控訴していました。

24日の2審の判決で、名古屋高等裁判所の高橋徹裁判長は1審に続いて懲役3年6か月の実刑判決を言い渡しました。

この事件をめぐっては、1審判決のあと、3つ子を育てる過酷さが正しく評価されておらず刑が重過ぎるとして執行猶予を付けるよう求める署名活動が行われる一方、虐待を受けて育ったという人が、「実刑判決は妥当だ」という意見を示すための署名活動を始めるなど波紋が広がり、名古屋高裁がどのような判断を示すのか注目されていました。

判決前に支援団体が署名提出

判決を前に、双子や3つ子を育てる「多胎」の家庭を支援する団体のメンバーが、執行猶予を付けるよう求める追加の署名を名古屋高等裁判所に提出しました。

署名では「1審判決は3つ子を育てる過酷さと、それを支援すべき制度や社会資源の不備を正しく評価していない」としたうえで、「責任を被告個人に負担させる判決には問題がある」と訴えていて、すでに提出したものを合わせると1万3400人分を超えるということです。

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