自衛隊観艦式はほぼ3年に1度行われ、ことしは14日に神奈川県沖の相模湾沖で行われ、友好国の海軍艦艇も参加します。

今回は中国からも初めて参加することになり、神奈川県の横須賀港に10日、中国海軍の最新鋭ミサイル駆逐艦「052D型」が寄港し、海上自衛隊や中国海軍の幹部らが出席して歓迎の式典が行われました。

この中で中国の孔鉉佑駐日大使は「平和と友好の使者として観艦式に参加することは、中日関係の前向きな発展を進める中国の誠意と交流の意思を表すものだ」と述べ、参加の意義を強調しました。

また、中国海軍を代表して、宮元※キン上級大佐があいさつし「中国人民の友好と誠意を満載して一衣帯水の隣国である日本にやってきた。一連の行事を通じて相互理解を一層深め交流と協力を拡大し、両国関係を深めるために、新たな貢献を作り出したい」と述べました。

日中関係は2012年9月に日本政府が沖縄県の尖閣諸島を国有化したことなどをきっかけに悪化し、防衛当局間の交流も長く中断していました。

中国海軍の艦艇が日本に寄港するのは2009年11月の練習艦「鄭和」以来10年ぶりで、中国としては去年10月の日中首脳会談で合意した関係改善の流れを確実なものにすると同時に来年春に予定されている習近平国家主席の訪日に向け、機運を高めるねらいもあるものとみられます。

※キンは金の下に金2つ。

NHKニュース 2019年10月10日 13時04分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191010/k10012120891000.html
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