拘束目的で招いたとの見方が浮上

北海道大学(札幌)の40代の男性教授が中国当局に拘束された事件で、教授は9月3日、北京にある中国政府系シンクタンクの中国社会科学院の招きで訪中し、9月上旬に同院が手配した北京市内のホテルで拘束されたことが23日、分かった。日中関係筋が明らかにした。防衛省防衛研究所や外務省に勤務したことがある教授の経歴から、中国当局が当初から拘束目的で招聘(しょうへい)したとの見方も浮上している。

関係筋によると、教授は社会科学院から研究報告を求められて訪中し、滞在は2週間の予定だった。拘束はスパイ容疑とみられるという。在中国日本大使館の職員が面会しており、健康状態に目立った問題はないもようだ。
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「昨年も招かれていたので安心してしまったのかも」

教授は昨年も中国側の招きで訪中しており、中国社会科学院近代史研究所のホームページは、教授が昨年9月11日、同研究所で「中日戦争初期の日本の和平工作」と題して講義したと紹介している。

教授を知る関係者は「リスク感覚が鋭い研究者だが、昨年も招かれていたので安心してしまったのかもしれない」と推察。中国政府系機関から招かれる日本人研究者は少なくないため、「最初から拘束目的だったとしたら衝撃だ」と話した。

10/24(木) 10:15
北海道新聞
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191024-00010001-doshin-cn
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