新潟県上越市立水族博物館「うみがたり」はアルゼンチン南部のチュブト州政府から、マゼランペンギンの「生息域外重要繁殖地」に指定された。23日までに市が発表した。飼育数が約120羽と世界一のうみがたりが、準絶滅危惧種のマゼランペンギンの保全にとって重要な施設と認められたもので、マゼランペンギンに関しての指定は国内の施設で初めて。

 上越市はマゼランペンギン世界最大の生息地プンタトンボを管理しているチュブト州と、保全に関する協定を昨年2月に締結。今月14〜20日に野口和広副市長らがチュブト州を訪問して協定の付属文書を新たに締結し、この中でチュブト州がうみがたりを生息域外重要繁殖地として指定した。

 付属文書にはほかに、上越市がチュブト州でのマゼランペンギンの研究、保全活動に協力することや、チュブト州が上越市に野生での繁殖に関する情報を提供することなどが盛り込まれた。

 村山秀幸市長は、うみがたりでの飼育や繁殖への取り組みが評価されたとし、「指定は大変うれしい。引き続き(チュブト州と)交流を積み重ね、マゼランペンギンの保全に取り組んでいきたい」とした。

2019/10/24 13:15
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