「エアーズロック」岩登りがきょうから禁止
2019年10月26日 4時47分

「エアーズロック」の名でも知られるオーストラリアの巨大な一枚岩「ウルル」で、観光客の人気を集めてきた岩登りが、これに反発してきた先住民のアボリジニの人たちに配慮して26日から禁止されます。

オーストラリア中部に位置し、ユネスコの世界遺産にも登録されている「ウルル」は、高さ348メートルの世界最大級の一枚岩で、岩登りが観光客から人気を集めてきました。

しかし、「ウルル」を聖地とする先住民アボリジニの人たちが反発してきたことなどから、岩登りは、26日から禁止となります。

これを前に、25日の夕方、登り口のゲートに「永遠に閉鎖」と書かれた板が設置されたほか、岩登りに関する看板が撤去されました。そして、最後の観光客が頂上から下りてきたあと、ゲートに施錠され、周囲の人から拍手がわき起こりました。

岐阜県から訪れた男性は「ラストチャンスということで、登れてよかったです。禁止されるのは残念ですが、アボリジニの人たちの文化は尊重しなければならないと思います」と話していました。

現地では、アボリジニの文化体験など岩登りに代わる観光資源の開発が進められてきましたが、岩登りの禁止によって観光客数の落ち込みを懸念する声も上がっており、先住民に配慮しながら、いかにして観光地としての魅力を高めていけるかが問われそうです。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191026/k10012150531000.html