兵庫県姫路市の市立小学校で2017年夏、20歳代の男性臨時講師が先輩教諭2人から「死ね」などの暴言や暴行を受け退職した、と市教育委員会が明らかにした。直後に学校側が事態を把握し、先輩教員が謝罪したが、市教委は詳細な調査をしていなかった。今後、当事者から詳しい聞き取り調査をする。

 市教委によると、問題の小学校の若手教員7人が17年8月下旬に会食した際、30歳代の男性教諭が講師に「1回死んでこい」などと暴言を吐いた。併せて30歳代の女性教諭に?を殴られたとして、講師は校長に暴言などがあったと報告。男性教諭は「泥酔して覚えていない」、女性教諭は「軽く拳で触れただけ」と話したという。

 その後、校長らが講師やその父親と面会。この席で教諭らは講師に謝罪したというが、講師は8月末に退職した。講師は大学卒業後の17年4月に着任。クラス担任を務めたが、学級経営に悩んで6月に1週間休みを取ったほか、校長に「辞めるかもしれない」と漏らしていたという。

 市教委は、他に継続的ないじめ行為などがあったかどうかは把握していない。1日の記者会見で、担当者は「臨時講師から詳しく話を聞くべきだった」と認識の甘さを認めた。【広田正人】

毎日新聞2019年11月1日 18時59分(最終更新 11月1日 18時59分)
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