福岡県大川市の川口小で2017年1月、体育の授業中にゴールポストが倒れ、4年生の梅崎晴翔(はると)君=当時(10)=が下敷きとなって死亡した事故で、
遺族が国家賠償法に基づき、大川市に約4千万円の損害賠償を求めて、13日に福岡地裁柳川支部へ提訴することが9日、分かった。

 事故は17年1月13日、体育の授業でサッカーのゴールキーパーをしていた梅崎君が、倒れた鉄製ゴールの下敷きになって死亡した。

 文部科学省はゴールを固定するよう全国に通知していたが、大川市教育委員会によると、固定されておらず、月1回実施することになっていた安全点検も
16年11月以降は行われていなかった。

 遺族側の弁護士は「ゴールが固定され、教職員が事前に点検をしていれば、事故は防げた」と主張している。市教委が設置した学校安全調査委員会が
今年3月に取りまとめた事故報告書については、学校側の安全意識の低さを指摘しているものの、「委員の大部分が市の関係者で調査の中立性が保たれていない」と指摘。
「点検担当者の危険性の認識についてや、16年10月以前の点検状況なども裁判で明らかにしたい」としている。西日本新聞の取材に、市教委の記伊哲也教育長は
「現時点ではコメントできない」と話した。

 事故を巡っては、福岡県警が業務上過失致死の疑いで昨年12月、当時の校長や教頭ら学校関係者6人を福岡地検に書類送検している。 (森竜太郎)

西日本新聞社

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