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埼玉県を「うどん王国」としてPRする動きが盛んだ。県物産観光協会は9月、県内の61うどん店で使える
割引パスポートを発行し、内外に広める取り組みを始めた。埼玉のうどんはバラエティーの豊かさが売りだが、
知名度が低いのがネック。今月16、17両日に熊谷市内で「全国ご当地うどんサミット2019in熊谷」が
開かれることもあり、県観光課は「魅力を知ってほしい」と意気込む。
 
うどんといえば「うどん県」を掲げる香川県が有名だが、農林水産省が2009年に発表したうどん用小麦粉
使用量のランキングで埼玉県は香川県に次いで2位。上田清司前埼玉県知事は「香川は『うどん県』だが、
埼玉は20種類以上ある『うどん王国』」と訴える。
 
「埼玉を日本一の『うどん県』にする会」会長で入間市の会社員永谷晶久さんは「埼玉にはこれといった名物がなく、
一体感を感じづらい。うどんの食文化でまとまれるのでは」と期待する。

パスポートは無料で来年2月末まで使える。対象店舗で配っているほか、ウェブでも入手可能。
県西部の「武蔵野うどん」や加須市の「加須うどん」、深谷市の「煮ぼうとう」など23種類を紹介しており、
メニューによっては半額近い値段で食べられる。
 
鴻巣市では同市と吉見町の間を流れる荒川の幅が最大2537メートルと日本一広いことから、
09年に市内の「めん工房久良一」が幅8センチの「川幅うどん」を開発。店主の小峰久尚さんは
「宇都宮と浜松のギョーザみたいに香川と埼玉で盛り上がればおもしろい」。
 ご当地うどんサミットは今年で9回目。全国各地から30店舗が集まり、来場者の投票でグランプリを決める。
県観光課の担当者は「機運が盛り上がっている今、あらゆる機会で『うどん王国』を知ってほしい」とアピールする。