おととし福岡市で、福岡県警の白バイと自転車が衝突し、けがをした自転車の60代の女性と福岡県警が、それぞれ相手の過失で事故が起きたと主張し、双方が裁判を起こして争うことになりました。

県警は当時、事故を公表していませんでした。

福岡県警察本部によりますと、おととし5月、福岡市中央区桜坂の路上で、自転車に乗った60代の女性が道路を横断しようとした際、正面から走ってきた30代の巡査長が運転する白バイと衝突しました。

白バイはパトロール中で、女性は、左胸の骨を折るけがを負い、示談が成立しなかったことなどからことし4月、福岡県警に対して治療費など390万円の賠償を求める訴えを裁判所に起こしました。

一方、福岡県警は、ドライブレコーダーの映像などから、過失があったのは急に道路に飛び出してきた女性のほうだとして、白バイの修理代などおよそ40万円の賠償を求めて訴えを起こす方針で、議案を来月の県議会に提出することにしています。

それぞれ相手の過失で事故が起きたと主張し、双方が別々に裁判を起こして争うことになりました。

県警側の提訴の対応は異例だということです。

一方、この事故について、当時、福岡県警は公表していませんでした。

非公表とした理由について「重大事故ではなく公表事案と判断しなかった」としています。

11月25日 12時25分
https://www3.nhk.or.jp/fukuoka-news/20191125/5010006187.html