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2019/11/26(火) 04:27:12.30ID:OfB8XRGW9「ローマ教皇 国際情勢を意識し発言」専門家が分析
2019年11月25日 21時44分ローマ教皇
ローマ教皇の外交の歴史に詳しい名古屋市立大学の松本佐保教授は、フランシスコ教皇が被爆地で行ったスピーチについて、「核の問題について、単に抽象的なことばではなく、国際情勢を意識した発言だった」と分析しました。
フランシスコ教皇は長崎でのスピーチの中で、「多国間主義の衰退」を強調しましたが、これについて松本教授は「教皇の念頭には、INF=中距離核ミサイルの全廃条約や核拡散防止条約が守られていないということ。それに、インド、パキスタンの対立、イランの核合意や、北朝鮮の非核化の問題がある」と指摘しました。
そして、スピーチの中で、東西冷戦時にアメリカと旧ソビエトの核戦争への緊張が一気に高まった、いわゆる「キューバ危機」の直後に当時の教皇が示した文書が引用されたことを挙げ、「今の状態はキューバ危機に準ずるくらい危険であるということだろう」と分析しました。これは、教皇が現在の核兵器をめぐる国際情勢に対していだいている強い危機感の表れだとしています。
また、フランシスコ教皇がこの時期に被爆地、長崎と広島を訪れたことについては「被爆者も高齢化する中、このタイミングを逃すと被爆された方に会えなくなってしまう。広島と長崎のメッセージをこの機会にアピールするねらいがあったのでは」と述べました。
原爆投下から74年がたつなか、フランシスコ教皇は「軍拡はテロ行為だ」と強い表現を使って断言することで、核の悲惨さを改めて世界に発信し、なおも世界で進む軍拡競争に歯止めをかけたいねらいがあったと分析しています。
一方で、教皇みずからが各国に批准をよびかけている核兵器禁止条約に、日本が参加していないことについて、「いらだちを感じているのではないかとも感じる。今回の訪問でその流れを少しでも変えることができたらいいという願いもあったのではないか」として、非核化において、日本にリーダーシップを取ってほしいという願いがうかがえるとしています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191125/K10012191041_1911252131_1911252137_01_02.jpg