麻生副総理兼財務大臣は、ことし5月、海上自衛隊の潜水艦に部隊の休日に乗艦したことが問題だという指摘が出ていることについて、国家安全保障会議に参加し防衛予算の査定にも当たる副総理兼財務大臣として現場を知るため視察したものだったと説明しました。

麻生副総理兼財務大臣はことし5月18日、神奈川県横須賀市で、海上自衛隊第2潜水隊群所属の潜水艦「うずしお」に乗艦し、相模湾で潜水航行を体験するなどしました。

当日は部隊の休日にあたる土曜日だったことから問題だという指摘が出ています。

これについて麻生副総理は記者会見で「海上自衛隊の実情に触れるため乗せていただいた。副総理として国家安全保障会議に参加しているほか、財務大臣として防衛予算の査定作業にも当たっており、自衛隊の現場環境を知っておくことは大事なことだ」と述べ、現場を知るための視察だったとしました。

そのうえで、「なるべく現場に行きたいと考えており、潜水艦以外の現場にもいろいろと行っている。自衛隊の『私物化』などということは考えたこともない」と述べました。

■閣僚の潜水艦「体験航海」は過去5年で今回のみ

海上自衛隊によりますと、麻生副総理兼財務大臣の潜水艦への乗艦は、財務省と防衛省で調整を行ったうえで行われたということです。

潜水艦「うずしお」が部隊の休日にあたる土曜日に「体験航海」という形で対応し、横須賀を午前に出港して海中への潜航などを行ったうえで午後に入港したということです。

海上自衛隊によりますと、潜水艦の「体験航海」は任務への理解を促進する目的で行われ、過去に予算を担当する財務省の職員などが乗ったことがありますが、閣僚が乗ったのは記録が残る過去5年間で、このケースだけだということです。

■防衛相「必要あって体験」

河野防衛大臣は記者会見で、麻生副総理兼財務大臣のほかにこれまでに閣僚が潜水航行を体験した事例はなかったと明らかにしました。

そのうえで、河野大臣は「副総理はNSC=国家安全保障会議のメンバーでもあり、財務大臣は防衛予算を査定する立場でもあるので、当然、必要があって体験されたと考えている。防衛政策などに照らして必要だと判断すれば、当然、やっていただく」と述べました。

2019年12月3日 15時21分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191203/k10012200181000.html
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