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入社直後から持ち出しか 逮捕の消去委託元社員―神奈川県庁HDD流出
2019年12月08日07時12分

 神奈川県庁の行政文書を保存したハードディスク(HDD)が転売された問題で、別のHDDを盗んだとして警視庁に逮捕されたデータ消去会社の元社員の男が、入社直後からHDDの持ち出しを繰り返していたとみられることが7日、関係者などへの取材で分かった。


 男は警視庁の調べに、「2016年3月ごろから複数回にわたり盗んだ」と供述。男が勤務していた「ブロードリンク」(東京都中央区)によると、男は同年2月中旬に入社したという。持ち出したHDDをインターネットオークションで転売したとも話しており、同庁は動機を調べている。

 男は元社員の高橋雄一容疑者(50)=懲戒解雇=。今月3日、ブロード社のデータ消去室に保管してあったHDD12個を盗んだとして、窃盗容疑で6日に逮捕された。
 ブロード社によると、高橋容疑者は中途採用で入社し、HDDのデータ消去を担当していた。データ消去室に出入りできる立場にあり、復元不可能にする処理の前にHDDを持ち出していたとみられる。

 同容疑者は、神奈川県庁の行政文書の管理に用いるサーバーのHDD18個も持ち出したとされる。今年7〜8月にネットオークションに出品したといい、うち9個は回収されたが、残りは所在不明となっている。