県内で最盛期を迎えたハタハタ釣りでの事故を防ぐため、10日、秋田海上保安部の職員が、由利本荘市の漁港などを訪れ、釣り人に安全対策を徹底するよう呼びかけました。

県内では、ハタハタ釣りが最盛期を迎え、各地の漁港が釣り人でにぎわっていますが、毎年、この時期になると、釣り人が海に転落する事故も増える傾向にあります。
このため、秋田海上保安部は、11月から、事故を防ぐためのキャンペーンを行っていて、10日、職員が由利本荘市の道川漁港などを訪れ、ハタハタ釣りをしている人たちに救命胴衣を着用して釣りをするよう呼びかけました。

また、漁港の立ち入り禁止区域や波消しブロックで釣りをしている人もいて、海上保安部の職員が安全な場所に移動するよう注意していました。
秋田海上保安部によりますと、県内では、去年までの10年間で、釣りの際に海に転落してあわせて12人が死亡していて、このうち11人が救命胴衣を着用していなかったということです。

海上保安部では、これから年末にかけて、県内各地の漁港などを巡回し、安全対策を呼びかけるとともに、釣り具店などに事故防止を呼びかけるリーフレットを配ることにしています。
秋田海上保安部交通課の中村正幸係長は「ライフジャケットを着用しなかったり、立ち入り禁止区域に入ったりして釣りをするのは非常に危険なので、絶対にやめてほしい」と話していました。

「季節ハタハタ漁」が本格化する中、県は、漁業権のない一般の人が堤防などでハタハタ釣りをする際は法律などに従って行うよう呼びかけています。
県によりますと、網やかごを使ってハタハタを大量にとるのは禁止されています。

また、釣り方ですが、魚体に針をひっかけて行う「空釣り」「引っ掛け釣り」は、ハタハタが釣れなかった時に魚体に傷をつけてしまい、魚が弱ってしまうことなどから禁止されています。
また、堤防や砂浜などにあがったハタハタの卵「ブリコ」を持って帰る行為も禁止されているということです。

県は「資源保護を目的に、漁業者も漁獲枠の制限を設けているので、一般の人もハタハタをとり過ぎないでほしいです」としています。

12月10日 14時50分
秋田 NEWS WEB
https://www3.nhk.or.jp/lnews/akita/20191210/6010005587.html
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