日本政府観光局(JNTO)が18日発表した11月の訪日外国人客数(推計値)は、前年同月比0.4%減の244万1300人だった。10月に続き、2カ月連続で前年割れとなった。冷え込む日韓関係を受け、韓国からの訪日客数が65.1%減と、大幅に減少したことが響いた。中国や米国などからの訪日客が11月として過去最高を更新したものの、韓国客の大幅減を補えなかった。


韓国からの11月の訪日客数は20万5000人と、前年同月(58万8213人)から38万3213人減少した。JNTOは「最近の日韓情勢で(航空便の)減便や運休による航空座席供給量の減少や訪日旅行を控える動きが発生している」と分析する。


韓国では日本が輸出管理の厳格化を発動した7月以降、日本製品の不買運動が勢いづき、日本製の衣料品やビールなどに加え、日本への旅行も不買運動の標的となっている。


もっとも、韓国以外の国・地域からの訪日客数は堅調だった。JNTOが統計で人数を公表する20の国と地域(「その他」区分除く)のうち、韓国を除く19の国・地域は11月として過去最高を更新した。


最も人数の多い中国からの訪日客は前年同月比21.7%増の75万900人だった。増便や新規就航などで航空座席供給量が増加したことが寄与した。次いで台湾は11.4%増の39万2100人、香港は19.4%増の19万9700人となった。


東南アジアはすべての国・地域が前年同月比で2桁の伸びとなったほか、米国は17.3%増の14万9000人、英国も37.5%増の3万7700人と好調だった。

2019/12/18 16:00 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL18HQW_Y9A211C1000000/