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「“極右”と言われたのが、今は“左翼”と言われる」「支持層のフォロワーになるなら政治家をやる必要はない」“ポスト安倍”を見据える石破茂氏に聞く

 “安倍4選”も囁かれる中、ANNなどの世論調査で安倍総理や小泉進次郎氏を押しのけ、“ポスト安倍レース”のトップに躍り出たのは、石破茂元幹事長だった。石破氏に批判的な論調の産経新聞の調査でも、僅差ながらトップに立っており、AbemaTV『AbemaPrime』が街で聞いたところ、「悪いイメージはあまりない。考えはしっかりしているのかなというイメージがある」(20代男性)、「やはりベテランだ。なんとなく信念がありそうな感じ」(80代女性)と、やはり名前が上がったのが石破氏だった。

テレビ朝日政治部長の足立直紀氏は「正論で理想が大きく、時に自民党の政策からも外れるようなことをおっしゃることがある。それがまさに石破さんらしさで、党の議員や支持者がついていけないという時すらある。しかしANNの調査で25%という結果を占めていたように、ポスト安倍と言われている人たちの中で見ると“やはり石破さん、いいんじゃない”ということだろう」と話す。

 番組では石破氏に生出演してもらい、視聴者から寄せられた質問も交え話を聞いた。

■「“左翼”と呼ばれる。世の中の座標軸がすごく動いている」

ーー閣僚や党役員ではない今、どのような時間の使い方をしているのか。

石破:今年の後半は、韓国の歴史や文化などを一生懸命勉強している。その国との外交をきちんとやろうと思えば、相手のことをちゃんと知らなければいけない。いかにして韓国と適切な関係を保っていくかというのは日本の外交にとって死活的に重要な問題だ。それは今までもそうだったし、これからもそうだ。それは好き嫌いの問題ではない。朝鮮半島外交を間違うときに、日本は必ず国家を誤る。シンガポールもインドネシアもフィリピンについてもそうだ。こんなことも知らなかった、あんなことも知らなかったということがたくさんある。あるいは、なぜ日本が戦争になったか、なぜやめられなかったか。一通りは知っていたつもりだったが、それも知らないことがいっぱいある。やはり閣僚や党の役員であったりすると24時間365日、そのことに全エネルギーを費やしてしまう。今は、こんなに自分はものを知らなかったんだということに気付かされる、本当にありがたい機会だ。

ーーそんな中、まさに追い風が吹いているのではないだろうか。

石破:期待は低いよりも高い方がいい。ただ、自民党総裁選の投票権があるのは自民党員と自民党の国会議員だけだ。だから国民の支持が厚くても、それは自民党内の支持とは違う。そこは勘違いしないようにしないといけないし、1年のうちでも追い風の時もあれば、向かい風の時もある。

しかし、その追い風が100mだろうが、逆風が100mだろうが、私は言うことを変えてこなかった。特にここ10年くらい、周りはすごく変わっているが、私はほとんど変わっていないと思う。私が防衛庁長官になったのは今から17年前だが、当時は“極右の防衛庁長官”と言われた。それが今は“左翼”だから(笑)。世の中の座標軸がすごく動いているということだと思う。
(リンク先に続きあり)

2019/12/27 17:00