日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告がまさかの国外逃亡でびっくり仰天、さらには米軍によるイラン革命防衛隊の司令官殺害で中東情勢が一気に緊迫化。センセーショナルな出来事が相次いだ年末年始、ノンキに休暇を満喫していたのがこの人だ。

 安倍首相の動静を見ると、12月27日に自衛隊の中東派遣を閣議決定すると翌28日から休暇に入って、美容院で散髪し、夜は親族と高級中華に舌鼓。

 29日は、成蹊大学時代の友人とゴルフを楽しみ、夜は都内の高級ホテル「グランドハイアット東京」でご学友と中華料理を満喫した。この日から昭恵夫人と同ホテルに5連泊だ。

 30日は財界人のお友達とゴルフの後、昭恵夫人らとホテルのフレンチレストラン。31日は夫人と散歩してみたり、ホテル内の「NAGOMIスパアンドフィットネス」で“運動”して、夜もホテルでステーキを堪能と優雅な休日である。

 ゴーンの逃亡が明らかになっても我関せずを決め込んで、1月1日は皇居で新年祝賀の儀に出席した後はホテルのスパで汗を流し、夜は母親や夫人らと和食を楽しんだ。

 2日は経団連名誉会長らとゴルフ、夜は親族とホテルのフレンチ。3日はホテルで“運動”してから夫人と映画観賞に出かけ、4日も朝から大好きなゴルフを楽しんだ。

 休暇中のゴルフはこれで4回目。イラン情勢の緊迫など、まるでおかまいなしだ。 

「米国とイランの緊張が一気に高まったことでマーケットにも不安が広がり、株が売られて円が買われた。週明けからは急激な円高の進行が予想されています。原油価格も高騰し、日本経済への深刻な悪影響が懸念される中、安倍首相の言動には危機感がなさ過ぎる。カルロス・ゴーン氏がレバノンに逃亡した一件にしても当局の大失態で、日本の恥を世界にさらしたようなものです。

 この年末年始には、カジノを含む統合型リゾート(IR)事業をめぐる汚職事件で、中国企業側が自民党などの国会議員5人に現金を渡したと供述していることも明らかになった。本来なら、のんびりゴルフどころではないはずなのです。事態の悪化と首相の動きがあまりに乖離している。国のトップとしての責任感がまったく見えません」(経済評論家の斎藤満氏)

 4日のゴルフの合間には、記者団から中東情勢についての質問も出たが、安倍の答えは「諸般の情勢が許せば中東を訪問する準備を進めたい」と悠長なものだった。それどころか、「おかげさまでゆっくりできました」なんて言っていたから恐れ入る。

 休暇中にゴルフをするなとは言わないが、米国とイランが一触即発で、「第3次世界大戦が勃発か」と世界中に緊張が走り、各国首脳が対応に追われている状況下で「ゆっくり」している場合なのか。控えめに言っても、イカれているとしか思えない。

(中略)

 映画にゴルフ、美食のぜいたく三昧で年末年始の休暇を満喫した安倍は、5日も終日、私邸でのんびり過ごしていた。

 6日は伊勢神宮を参拝して、年始の記者会見に臨むが、世界情勢の緊迫が極限に達しようという時に、よりによって、この首相という厄難。2020年の日本は波乱の年明けである。

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公開:20/01/06 17:00
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