観光客を装い、就労目的で来日するタイ人やインドネシア人が急増している
成田空港の入国審査では偽装を見抜くため、審査官が様々な質問をするという
秋だが「桜を見に来た」と答えた外国人を観光目的ではないと判断したことも


ビザ(査証)が免除される短期滞在で来日したタイ人やインドネシア人の不法残留者が急増していることが明らかになった。

 観光客を装い、就労目的で来日するケースが多い。

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 増え続ける「ニセ観光客」に対し、出入国管理当局の水際対策には限界がある。

 成田空港の入国審査では、偽装を見抜くため、審査官が入国希望者に様々な質問を投げかける。「京都に行く」と答えた観光客には、空港からの交通手段を尋ね、「タクシー」と答えた場合、入国を拒否するケースもある。秋なのに「桜を見に来た」などと答えた外国人に対し、観光目的ではないと判断したこともあるという。

 関係者によると、2018年に成田空港で入国を拒否した外国人は約5000人に上り、2年前から倍増した。そのうちタイ人は最多の約1100人だった。

 ただ、旅程を答えられるよう準備していた場合などは、入国を認めざるを得ない。入管幹部は「膨大な入国希望者の中から、未来の行動を予測して『ニセ観光客』を見つけ出さなくてはならない。真の観光客の入国を拒否することがあってはならず、偽装かどうかを判断するのは難しい」と話している。

2020年1月22日 10時30分
https://news.livedoor.com/article/detail/17699692/