2020/2/16

2月・3月のビッグイベントといえば、バレンタインデーとホワイトデー。今や友人と交換し合う「友チョコ」、自分へのご褒美に買う「自分チョコ」などが主流になり、以前と比べるとイベントの恋愛要素が薄くなってきた。平成の約30年間で日本の姿は移り変わり、さまざまなものが大きく変化したが、その中の代表的な1つに「恋愛」があるだろう。恋愛のあり方、捉え方、その方法や優先度など30年前と今では大きく違う。

【図】20代から40代の未婚者で恋人がいる人の割合は32.1%

 そもそも最近では、昔のように”デートって楽しい!””好きな人を意識して自分磨きを頑張りたい!”というように恋愛を意識した価値観や行動は以前より聞こえてこないが、20〜30代の若者は、どんな恋愛をしているのだろう? 

 今回は、感覚的になりがちな恋愛や結婚について、データをもとにひもといていく。

■20代男性の交際経験がない人は約4割

 今の日本の恋愛観は、データで見るとどのような状態なのだろうか。直近の調査では、20代から40代の未婚者において、恋人がいない人の割合は約7割。さらに、20代男性に絞ってみると、1度も交際経験がない人の割合は約4割(女性は22.6%)いる。

 現在、日本の結婚は約9割近くが恋愛結婚だ。現代の価値観では、恋人の有無や結婚をする/しないは選択肢の1つにすぎないのは前提であるが、恋人作りが結婚の第一歩ということを考慮すると、恋愛が活性化しない現状が未婚の要因にもなり、少し視野を広げて考えれば少子化の1つの要因ともいえる。

 では、恋愛に対する意識はどうか。恋人が欲しい、欲しくないの「意欲」、恋人ができる、できないの「結果」、この2つの視点から見ていく。

 まずは「意欲」だが、現在恋人のいない20代から40代の未婚者男女において、「恋人が欲しい」と考えている人は約56%であり、「欲しくない人」は約21%であった。欲しくない理由については「1人のほうが気楽だから」が最も高い。

■「交際するのが怖い!」

 この背景には、今の社会的な変化があるのではないだろうか。近年では相対的な正解よりも、絶対的な個人の納得が判断軸となり、多様な生き方が認められ、自立をベースとした「個」の時代になった。またその中でも、恋愛は、自分だけでハンドリングできることは少なく、結果は状況や相手によって変わり、明確になりにくい。非合理的な活動であり今の合理的な社会では、フィットしにくい人たちもいるだろう。