統一まで1000年

段ボールのインターネット通信販売で国内シェア1位のダンボールワン(七尾市)は21日、韓国の同業最大手「ジーズル社」から日本国内での段ボールネット通販事業を買収した。月内に両社の通販サイトを統合する。ジーズル社の通販サイト会員約5万社を加えると、ダンボールワンの取引先は30万社を超える。買収額は非公表だが、数億円とみられる。



 21日、都内でダンボールワンの辻俊宏社長とジーズル社の李正鎬代表が出席して事業譲渡式が行われた。



 ジーズル社は韓国で段ボールを製造し、ネット通販事業で業績を拡大してきた。日本に進出した2004年以降、自社工場で生産した安価な段ボールを通販サイト「ダンボールネット」を介して小口を中心に販売し、日本国内のネット通販事業でトップシェアだった時期もあった。



 しかし、近年は韓国内の最低賃金上昇に伴う人件費が重荷となり、製造コストが増えて競争力が低下。辻社長からの買収の提案を受けて両社の交渉は2月に本格化し、条件面で折り合った。韓国でのネット通販事業は引き続き行うという。



 ダンボールワンは自動見積もりシステムや送料無料、安全性の高いセキュリティーなどのサービスで利便性が高い通販サイトを運営しており、ジーズル社の既存ユーザーは現在より低価格、短納期での取引ができるという。



 辻社長によると、ジーズル社はこれまで、川崎市に物流拠点を構えていたが、事業譲渡により、ネット通販による物流はダンボールワンの石川、富山県内の3拠点に集約される。



 辻社長は「今回の事業統合によるスケールメリットを生かし、国内でさらに競争力を高めていきたい」と話した。

2020/02/22 01:26
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