ホクレンなど対応急ぐ

新型コロナウイルス感染拡大に伴う臨時休校で、全国の飲用向け牛乳の1割を占める学校給食用牛乳の行き場がなくなり、ホクレンなどは生乳出荷先の確保を急いでいる。ホクレンは加工向けに振り替えることで生乳の廃棄を避けられると見込んでいるが、感染拡大に終息の兆しが見えない中、酪農家は不安を募らせている。

全国の生乳出荷量は1日当たり2万トンで、このうち学校給食向けは2千トン。安倍晋三首相の要請通りに、全国的に春休みまで3週間程度の休校が続けば、約3万トンの余剰が発生することになる。乳牛は搾乳をやめると病気になるため、生乳の急な減産はできない。国は「まずは春休みや夏休みと同じように、加工用に回す対応をしてもらう」(農林水産省幹部)とし、現段階で具体的な支援策は打ち出していない。

ホクレンが2018年に取り扱った飲用向けの生乳約88万トンのうち、学校給食向けは1万4千トン。ホクレンは「道内外の乳製品の加工場の稼働率を高めて振り向ければ、余剰分を何とか全て処理できる」(広報総合課)とみている。

3/3(火) 6:07
北海道新聞
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