※夜の政治スレ

「またまた危ない隠しごと」

 昨年の暮れ、武漢中心医院の眼科医が新型コロナウイルス患者の出現をSNSで発表した。地方政府はデマを流したという容疑で、この医師のグループ8人を摘発した。

 今年1月9日になり、事実を隠しきれなくなった当局は、事態を追認した。告発した医師は、自らも感染し、2月7日に死亡した。

 この時点で、感染病が国際化する危険は十分予想できたはずじゃ。

 ところが、日本政府の情報収集能力は、戦前の大本営並み。政府にも厚労省にも危機感はなく、「水際作戦」だけが選択肢だった。オトモダチ首相にも居眠り蔵相にも、政府の出番だという感覚がなく、「桜を見る会」問題で、小さなオツムはいっぱいじゃった。

 輸送機やクルーズ船の話が出てくることになり、やっと中枢が動いた。担当は流行性感冒長官、更生大臣、黒交大臣の3ボケ・トリオ。このレベルの政治家の視野は、自分の選挙区が精いっぱいの広さじゃ。何か重大事が起きても、不祥事としか考えない。そして、対処する手段は常態化しておるんじゃ。

 つまり、「隠す」「嘘つく」「しらばくれる」の三拍子じゃ。

 更生大臣が表向きのスポークスマンらしいが、当初から今日まで言うことがクルクル変わり、筋の通らぬ説明が多い。検査もしていない乗客を、何十人も下船させたり、係の役人や医療関係者が簡単に感染しちまうのは、どういうことじゃ。一般市民は、具体的に何をどうすりゃいいんじゃ。エロ映画の題名じゃあるまいし、「濃厚接触」なんて言葉、誰が発明したんじゃ。

 国会議員たち、とくに与党の政治家たちは不真面目すぎる。状況がかなり深刻になった10回目の新型コロナウイルス感染症対策本部の重要会議では、3人の大臣が私用で欠席。

 小泉進次郎勘狂大臣は、選挙区の新年会を優先した。地元のオバタリアンたちに笑顔を見せるのもいいが、ことの重大さを認識する能力はあるのかね。COPの国際会議では、及び腰の環境政策を皮肉られ、不名誉な化石賞を与えられた。また、何を勘違いしたのか、COPを「セクシー」などと珍形容して失笑を買った。こざかしい言動だけじゃ大物になれんぞ。

 さて、思い返して欲しい。今回のウイルス騒動は、福島原発の無責任対応とうり二つだ。違うのは、原発被害の地域特定は可能だが、今回は無限に広がる要素がある点だ。

(筆者は2016年に出家得度)

公開:20/03/03 06:00
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