[東京 8日 ロイター] - 安倍晋三首相は7日に開催された新型コロナウイルス感染症対策本部会合で、感染拡大によって影響を受けた中小・小規模事業者支援のため、無利子、無担保の融資を行う方針を明らかにした。また、緊急対策第2弾の取りまとめを10日に行うことも示した。

安倍首相は「大変厳しい状況に置かれている全国の中小・小規模事業者の皆さんに、しっかりと事業を継続していただけるよう、資金繰りについては、これまでの前例に捉われず、強力な支援策を講じる」と指摘。そのうえで「日本政策金融公庫等において、特別貸付制度を創設し、売上が急減した個人事業主を含む中小・小規模事業者に対して、実質無利子・無担保の融資を行う」と語った。

具体的には「これらは第1弾の緊急対応策で講じた5000億円の資金繰り対策も含め、遡って適用し、万全を期す」とした。

さらに民間金融機関による資金繰り支援、債務の返済猶予などの条件変更についても言及。「迅速かつ柔軟な対応も重要で、金融庁において、銀行法等による報告徴求命令を発出するところだが、それに基づき、民間金融機関における貸出条件変更等、支援への取組状況を適切にモニタリングしてしていく」と説明した。

第2弾の緊急対応策については、1)感染拡大防止策と医療提供体制の整備、2)学校の臨時休業に伴って生じる課題への対応、3)事業活動の縮小や雇用への対応、4)事態の変化に即応した緊急措置等──などを柱として、10日の取りまとめを目指していると語った。

田巻一彦
https://jp.reuters.com/article/japan-coronavirus-abe-idJPKBN20V035