萩生田光一文部科学相は10日の参院文教科学委員会で、来年度に採択される中学校の教科書検定をめぐり「新しい歴史教科書をつくる会」が推進する「新しい歴史教科書」(自由社)が不合格になった問題についての見解を問われ、教科書検定が審査中であることから「個別の申請図書についてのコメントは差し控える」と述べるにとどめた。

 「仮に検定の過程で不正が確認できたら私の責任で次なる手立てができると思う」とも語った。日本維新の会の松沢成文氏の質問。

 検定が終了する今春まで結果の公表は禁止されているが、同会は2月に記者会見を開き、不合格になった経緯を明らかにした。

 同会によれば、新しい歴史教科書への検定意見で指摘された「欠陥箇所」のうち、誤記などは比較的少なく、7割以上が「(生徒が)誤解するおそれがある」などの理由による。

 また、「中華人民共和国(共産党政権)成立」との記述の共産党政権の語句に「誤解するおそれ」との意見が付くなど政治色をうかがわせるような指摘もあったという。

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