新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に伴い、開幕まで5カ月を切った東京五輪の開催が不透明な状況となる中、国際オリンピック委員会(IOC)は18日、「予定通り」の開催に対して、苦境にあえぎ非難の声をあげるアスリートたちを“突き放した”。英BBCが報じた。

 世界保健機関(WHO)が「パンデミック(世界的大流行)」を宣言した11日以降も、通常開催を主張し続けるIOCに対して、選手からは不満の声が挙がっており、
16年リオ五輪の陸上女子棒高跳び金メダリストのエカテリニ・ステファニディ(ギリシャ)は、「IOCは練習を続けさせることで私たちや家族の健康、公衆衛生を危険にさらしたいの?」と自身のツイッターで怒りを表明。
また、七種競技世界女王のジョンソン・トンプソン(英国)は、渡航制限が掛かった結果、練習拠点のフランスから英国へ戻り、練習が不可能になり「同じルーティンを維持したいが、不可能になった」と、不安を明かしているという。

 BBCによると、これらの声に対して、IOCは「競技者の健康を保護しつつ、競技者への悪影響が最も少ない解決策を見つけることに取り組んでいます」とした上で
「これは例外的な解決策を必要とする例外的な状況です。この状況では理想的な解決策はありません。だからこそ、アスリートの責任と連帯に期待しています」と、各アスリートの努力で、苦境から脱出することを求めた。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200318-00000123-dal-spo