【シリコンバレー=佐藤浩実】米ツイッターのジャック・ドーシー最高経営責任者(CEO)は7日、新型コロナウイルス対策に10億ドル(約1100億円)を提供すると発表した。共同創業した米決済サービス大手スクエアの株式を元手にする。米国の大富豪では寄付の動きが広がっているが、総資産の約3割もの金額を拠出するのは珍しい。

ツイッターで表明した。ドーシー氏が公開した明細によると、7日時点で1株50.31ドルだったスクエア株について約1938万株を新型コロナの救済基金として使う。今後も明細の公開を続け、どんな団体に資金を提供したか分かるようにするという。世界が新型コロナの脅威を乗り越えたら、発展途上国の教育支援などに資金を振り向ける。

ドーシー氏はツイッターとスクエアの共同創業者で、現在は両社のCEOを務める。ドーシー氏によれば、10億ドルは総資産の28%にあたる。米IT(情報技術)企業を創業した富豪ではフェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOや、アマゾンのジェフ・ベゾスCEOも新型コロナに関わる寄付を表明済みだ。マイクロソフトを創業したビル・ゲイツ氏は自身の財団を通じてワクチン開発などを支援している。

日本経済新聞 2020年4月8日 8:13
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57802450Y0A400C2EAF000/