https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-04-08/Q8GG02T0AFB601

武漢空港の混乱と歓喜、11週ぶりロックダウン解除で大脱出

Bloomberg News
2020年4月8日 21:35 JST
→1月から足止めされていた人や医療関係者が初日のフライトに搭乗
→脱出できるのは幸運な人だけ、「グリーンコード」が必要

8日朝、中国湖北省武漢の天河国際空港には1月23日以来初めて同空港を出発する飛行機に乗り遅れまいと、群衆が押し寄せた。

  旅客の多くは春節(旧正月)の連休を過ごすために武漢を訪れ、新型コロナウイルス感染拡大のためそのまま武漢に閉じ込められた人々だ。11週間のロックダウン(都市封鎖)が8日に解除され、人々は列車や車、飛行機で脱出した。

  2人の子供を連れた青海省の女性は、1月15日以来武漢に足止めされていたとして、「夫は3カ月近くも1人で家にいる。早く帰りたい」と話した。武漢に来てから80日目にして妻と一緒に最初の飛行機に乗ろうとしていた上海の男性は、「家に帰れるのは本当にうれしい」と語った。

  武漢のロックダウン解除は中国にとって重要な試金石になる。同国は新型コロナの流行を抑え込んだとしているが、統計の信頼性に疑いがあり感染再発が本当に起こらないのか疑問符が付く。とはいえ、2500人余りの死者を出した武漢の緊急事態の沈静化は希望をもたらす。まだ感染拡大がピークを打たずロックダウンを続ける各都市にとって先例にもなる。

  武漢の空港を出発しようとしていた中には、東北部の吉林省から支援に駆け付けた医師と看護師のグループがあった。全土から派遣された数万人の医療スタッフの一部だ。感染のピーク時に武漢の病院は患者であふれ、多くの医師や看護師も感染した。

  そろいの赤のトラックスーツに身を包んだ吉林省の医療チームは大音響の音楽に迎えられて空港に入り、空港職員から花束を贈られた。
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