0001影のたけし軍団 ★
2020/04/26(日) 10:13:11.06ID:QZcacETb9これから寒くなるこの国は、インフルエンザの流行期を迎える。
医療の専門家たちは、できるだけ多くの人にインフルエンザの予防接種をすることで、
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と共通の症状がある患者の中から、COVID-19の感染者をより迅速に特定したいと考えている。
この区別ができることは、大きな意味を持つ。ブラジルでは南半球各国の中で最も多くの感染者、死亡者が確認されており、
4月16日現在、国内ではサンパウロで最も多くの感染者が出ている。
南半球の気温が下がり始めた今、新型コロナウイルスには季節性があるのか、冬になると状況がさらに悪化する可能性があるのかは、重大な関心事となっている。
季節性の有無をウイルス自体から判断することは難しい。これはひとつには、季節性に対応する遺伝的シグナルはないからだ。
また、このコロナウイルス「SARS-CoV-2」は非常に新しいため、確定的なことを言えるだけの十分なデータが揃っていない。
「ほかの呼吸器系ウイルスと同様に季節性があるのではないかと思われますが、
感染拡大の初期段階である今はまだ、このウイルスにどのような性質があるかを知ることは困難です」と
ブラジル、サンパウロ大学公衆衛生学部の疫学者、アナ・ポーラ・サユリ・サトウ氏は言う。
目下のところ科学者らができるのは、ほかのコロナウイルスによるものを含め、毎年冬に発生する一般的な風邪などの季節的疾病から丹念に手掛かりを収集することだけだ。
季節的な変動があるウイルスとないウイルスがあるのはなぜか、明確な理由はわかっていないが、とりわけ冬に多くのウイルスの脅威が増すのには、複数の要素がかかわっている。
一般的な風邪やインフルエンザなど、呼吸器系疾患を引き起こすウイルスの多くは、気温が低い方が安定する。
そのため、より長い時間空気中を漂い、物の表面に付着していることができる。
人間の方も、気温が低下するとウイルスに感染しやすくなる。冷たく乾燥した冬の空気のために気道の内壁に変化が生じ、
上気道が狭まり、肺の下気道の内側を覆う層の水分が失われる。多くの呼吸器系ウイルスにとっては、内壁と結合し、体内に侵入することが容易になる。
また、冬は室内で過ごす時間が増えることから、日光を浴びることで生成されるビタミンDの体内濃度が低下し、病気にかかりやすくなることもある。
ビタミンDには、免疫系を構成し、体内に侵入しようとする病原体と戦うマクロファージやT細胞の機能を高める働きがある。
ビタミンDは炎症を抑えるのにも役立つ。「重度の炎症は、多くのウイルス性疾患の症状であり、COVIDによる死亡の一因になっています」
と、米ニューメキシコ大学の生物学者のキャスリン・ハンリー氏は説明する。
同氏は、ジカウイルスやデングウイルスのような気候の影響を受けやすいウイルスの研究をしている。
さらに、ビタミンDの欠乏は、肺機能を低下させ、喘息、結核、慢性閉塞性肺疾患などの呼吸器疾患にかかるリスクを増大させる可能性がある。
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/20/042000251/?P=1