新型コロナウイルス対策として政府が配布したマスクをめぐり、受注業者のユースビオ(福島市)の樋山茂社長は27日、取材に応じ、「新たに契約したベトナムの工場に350万枚作らせた。現地に日本人社員を駐在させて検品などをしており、(異物混入などの)クレームは一切ない」と話した。


 樋山社長によると、納入したのは立体型の再利用可能なマスクで、「70回以上洗っても抗菌性が落ちない」という。受注額は1枚135円で「うちは他社より安い。国との癒着は全くない」と強調した。
 信用調査会社などによると、同社はバイオマス発電向けの木製ペレットの輸入会社。2017年8月に設立され、従業員は5人。

「ベトナムの工場で作った」 政府配布のマスク受注業者―福島
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020042700884&;g=soc



https://www.nikkansports.com/m/general/nikkan/news/amp/202004270000654.html

しかし、ユースビオ社はホームページがなく、信用調査会社の会社情報を検索しても該当する企業がないことからネットは再び騒然。グーグルアースで住所をたどると、所在地にあるのは平屋のプレハブで、社名を示すプレートもなく、窓には政党ポスターが貼られていたことから「ペーパーカンパニーか」「ダミー会社?」と書き込みが相次ぐ状態になった。同住所にある建設会社には問い合わせが殺到。建設会社が「弊社とは無関係。隣の会社だと思う。同じ住所に5、6社ある」と釈明する騒ぎになった。

妊婦用布製マスクは、興和(名古屋市)伊藤忠商事(東京都港区)マツオカコーポレーション(広島県福山市)が納入。興和と伊藤忠の納入したマスクから不良品が見つかっている。政府関係者によると、ユースビオのマスクからは不良品は確認されていないという。ユースビオの社長と同名で、同住所にある会社の経営者は18年に3200万円の脱税で、懲役1年6月、執行猶予3年の判決を受けている。