新型コロナウイルスの感染拡大に伴う景気の悪化で、仕事や住む場所を失い路上で生活せざるを得なくなった人たちに、食料を配る支援活動が29日夜、仙台市で行われました。

支援活動を行ったのは、仙台市で路上生活者を支援しているNPO法人「仙台夜まわりグループ」です。29日午後8時ごろからメンバーが市内中心部をまわり、公園や路上、それに地下通路などにいる人におにぎりやみそ汁などを配りました。

このNPO法人には、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で働いていた会社の経営が悪化し、仕事や住む場所を失って路上で生活せざるを得なくなったという相談が、4月に入り30人余りから寄せられ、このうち3分の1が20代や30代だということです。29日夜も仙台駅周辺にあるベンチには、3月にアルバイト先を解雇され、アパートの家賃が払えなくなり路上生活を始めたという39歳の男性がいて、男性は「何とか仕事を探し、部屋に入って普通の生活がしたい」と話していました。

「仙台夜まわりグループ」の理事、新田貴之さんは、「何とか助けてほしいという若年層からの相談が殺到している。東日本大震災やリーマンショックのあとも路上生活者は増えたが、若年層からの相談はなかったことで、今まで以上に緊急的な対応が必要になる」と話しています。

NHKニュース 2020年4月30日 13時30分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200430/k10012411631000.html
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