近年のアウトドアブームにより、起伏のある場所でも走行可能な自転車「マウンテンバイク(MTB)」の人気が高まっている。
だが、群馬県太田市の金山で登山道や歩道を走行するライダーがいるとして、
市は金山ハイキングコースと金山城跡内での自転車走行の禁止を呼び掛けている。

◎入り口にバリケード設置も…ライダー確認
ハイキングコースは、国指定史跡の金山城跡やぐんまこどもの国などを回る四つのコースが設定されている。
階段が設置されている場所もあれば、細くて急勾配の山道もある。

金山城跡を管理する市文化財課によると、自転車で山を訪れる人は増加傾向にある。
これまで接触事故は確認されていないが、乗り入れを禁止する注意書きがあるにもかかわらず、守らない人が多く確認されている。
4月上旬には、登山客から「自転車が走行していて危ない」というメールが市に届いたという。

3歳と6歳の息子と共にハイキングコースを訪れた女性(33)は
「自転車で来ている人を見かけたが、スピードを出して下って来たら本当に怖い」と話していた。

MTBについて詳しい、自転車専門店「POWER KIDS伊勢崎店」(伊勢崎市)の高庭新之介さん(35)は
「やる場所がないから(登山道などに)入ってしまうのではないか」と指摘。
競技人口は増加傾向にあるものの、自転車専用コースは県内にほとんどないという。
その上で、「一部の人の行為でMTBに悪い印象を持たれてしまうから、やめてほしい」と訴える。

対策として、太田市は注意を促す表示を新たに設置し、市のホームページでも周知を強化。
市職員が見かけた場合、声掛けも行う。
今後は外国語のポスターも作る予定だ。
担当者は「山はみんなの共有物。良識を持って行動してほしい」としている。

写真:金山城跡の入り口に立てられたバリケードと「自転車乗入禁止」の注意書き
https://www.jomo-news.co.jp/file/article/775/210775/155633-attachment.jpg

以下ソース:上毛新聞 2020/05/05 05:59
https://www.jomo-news.co.jp/news/gunma/society/210775