新型コロナウイルス感染症対策のため、三重県四日市市出身の岡田卓也イオングループ名誉会長が理事長を務める岡田文化財団が、1億円を県中小企業振興基金に寄付することになった。同基金を使って実施している県経営向上支援新型コロナ危機対応補助金に充当し、経営難に陥っている県内中小企業に50万円から100万円を配布する。鈴木英敬知事は「大変ありがたい」と感謝した。

 同財団は昭和54年に岡田理事長が創設。同県菰野町のパラミタミュージアム内に事務局を置き、県内の芸術文化振興に尽力。今年はコロナ禍で同財団が助成している美術事業などが軒並み中止になったため、消化できなくなった予算の有効活用のため県に寄贈することになった。

 県では現在、売上高が前年比で15%以上減少した中小企業など約320社に50万円から100万円を配布している。今月末を締め切りにした第2回受け付けも続けている。

 県関係への最近の寄付では、平成28年開催の伊勢志摩サミット県民会議に、イオングループと近鉄グループホールディングスがそれぞれ5千万円の寄付をしている。

2020.5.26 18:20
https://www.sankei.com/west/news/200526/wst2005260018-n1.html