フィリピンのドゥテルテ大統領は28日、新型コロナウイルスの感染拡大抑止のため
首都マニラに導入したロックダウン(都市封鎖)を6月1日から緩和すると発表した。

しかし、28日に報告された国内の新規感染者数は539人と、同国で最初の感染者が確認された1月以降で最多となった。
累計感染者数は1万5588人で、うち921人が死亡した。

ドゥテルテ大統領はテレビ会見で、死亡率は低く抑えられているとして「状況は悪くない」と述べた。
デュケ保健相は、国内感染者の90%は軽症で、重症患者は2%に満たないと説明した。

マニラで敷かれたロックダウンは世界的に見ても厳格で、
実施期間も中国湖北省武漢で封鎖が行われた76日を今週末で超えることになる。

フィリピンは第1・四半期の国内総生産(GDP)が0.2%減少し、
第2・四半期は一段と大幅な落ち込みが予想されている。封鎖措置の緩和は経済への打撃緩和につながる可能性がある。

封鎖緩和により、10人までの集会が認められるほか、マスクの着用や対人距離の確保を前提に、
職場や商店、一部の公共交通機関が再開され、マニラ内外の移動も認められる。

一方、学校や観光地は引き続き閉鎖し、レストランの店内飲食禁止も継続する。高齢者と子どもについては引き続き外出を禁止する。

今回の措置は6月1日から15日まで適用する。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d240b2707e5ced5198267034eb0c3f4d6fe24a45