中国、米政権の二重基準を非難−メディア動員で米国の恥部映す

Iain Marlow
2020年6月2日 0:36 JST
香港デモ参加は英雄、人種差別反対の米国民は暴徒呼ばわり−外務省
米暴動の関連情報、微博閲覧数は1日朝までで13.6億回に
米政府は香港の統制強化を巡り中国政府への批判や威嚇を続けてきたが、過去数日間に米国各地で人種差別問題に関連したデモや略奪が広がったのを機会に、中国政府関係者や国営メディアがトランプ政権を痛烈に皮肉っている。

  週末にかけ、中国国営メディアは米国の暴力や炎上する建物、警察の厳しい対応、政府を糾弾するデモ参加者の映像を繰り返し配信した。これらは中国本土では決して容認されない混乱や社会不安に、西側の民主主義は定期的に見舞われているとの文脈で語られている。

  中国外務省の華春瑩報道官もこれに参戦。同報道官は、香港の扱いを巡り中国共産党に立ち向かうよう人々に呼び掛けた米国務省のオルタガス報道官のメッセージに、「息ができない」と付け加えてリツイートした。この言葉は、米国のデモの発端となった事件で黒人男性が死亡する直前、白人警官に対して訴えていた。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-06-01/QB8WB3T0G1L601