06月06日 02時34分
https://www3.nhk.or.jp/lnews/toyama/20200606/3060004691.html

富山県の県の鳥になっている、ニホンライチョウ。
県内では立山連峰などでは比較的多く生息していますが、長野県の中央アルプスでは、絶滅が確認されていて、人工繁殖による復活計画が進められています。

国の特別天然記念物で、絶滅のおそれがあるニホンライチョウは、長野県の中央アルプスでは約半世紀前に絶滅が確認されていましたがおととし、メス1羽の生息が確認されたことから、環境省が復活プロジェクトを進めています。
5日は、このメスに抱かせる卵を持って山に入るのを前に、環境省などが長野県内で記者会見を開きました。
この復活プロジェクトにはライチョウの飼育の実績がある富山市ファミリーパークも参加しています。
会見ではファミリーパークの獣医師、秋葉由紀さんが、全国で飼育されているライチョウが産んだ卵の中から、石川県のいしかわ動物園や東京の上野動物園など、国内の4つの施設から、最も繁殖に適した8つの卵を選んだことなどを説明しました。
「ライチョウを飼育する者として卵を提供できたことは大変うれしく責任の重さを感じている」。
「これから、メスに託して、ふ化から生長する流れを見守っていきたい」。
「各地の施設の協力もありなんとか卵が集まりました。計画を成功させて希少な生き物の復活の手本になってほしいです」。
会見のあと、プロジェクトの担当者が卵を低温で保管できる箱に入れて車に積み込み、メスが生息する中央アルプスに向けて出発しました。
これからメスの巣を確認して卵を抱かせ、経過を見守ることにしています。