武藤容疑者宅から資料を押収する捜査員(11日午後7時42分、東京都港区海岸で)
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 旧日本軍の秘密資金とされる「M資金」を口実に、男性から現金をだまし取ったとして、神奈川県警は11日、東京都港区海岸、無職武藤薫容疑者(66)ら男3人を詐欺の疑いで逮捕した。県警は、3人が男性から10回にわたって30億円以上をだまし取ったとみて調べている。

 ほかに逮捕されたのは、東京都中央区日本橋浜町、無職飯田正志(79)、東京都あきる野市秋川、無職五十嵐文昭(59)の両容疑者。

 発表では、3人は2017年9月、神奈川県に住む70歳代の会社役員の男性から現金1億3000万円をだまし取った疑い。県警は3人の認否を明らかにしていない。

 県警捜査2課によると、3人は、英国で「M資金」を管理する人物と交渉して成功すれば、「基幹産業育成の名目で最大2800億円の資金提供が受けられる」と男性に持ちかけ、交渉費用などとして現金をだまし取ったという。被害は17年9月〜18年12月の計10回、計31億5000万円に上るとみている。

 M資金は、「連合国軍総司令部(GHQ)に接収され、海外に流出した旧日本軍の秘密資金」といわれるが、存在は確認されていない。昭和の頃から度々、融資詐欺に悪用された。

6/12(金) 1:31配信
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