【ワシントン=永沢毅】米連邦捜査局(FBI)のレイ長官は7日、中国によるスパイ活動について「FBIは10時間ごとに中国がらみの新たなスパイ防止案件に接している」と述べた。現在取り組んでいる5000件近い事案のうち、ほぼ半数が中国に関係したものだと説明した。
シンクタンクのオンライン講演で語った。レイ長官は「中国は米国の知的財産を何度も窃取してきた」と批判。「その標的は防衛装備品から風力タービン、コメやトウモロコシの種子に至るまで全ての研究だ」と指摘した。

中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席がかねて取り組んできた汚職撲滅運動について「海外在住で中国の脅威とみなす敵の掃討作戦で、政敵や反体制派、批評家らが対象だ」との見解を示した。米国在住の中国人もその標的になるとし、中国政府の脅しを受けた場合はFBIに連絡するよう呼びかけた。

FBI長官が具体的な事例に言及して警告を発するのは異例だ。中国への強い警戒感を示した形だ。

ソース:https://r.nikkei.com/article/DGXMZO61273620Y0A700C2000000?n_cid=SNSTW001&;s=5