6年前の噴火で死者・行方不明者63人が出た御嶽山で1日、長野県王滝村側の山頂の立ち入り規制が噴火以来初めて解除され、山頂では犠牲になった人たちを悼む登山者の姿も見られました。

御嶽山は、死者・行方不明者63人を出した平成26年9月の噴火以降、県内にある2つの山頂で立ち入り規制が行われ、このうち、王滝村側の規制が6年ぶりに1日、解除されました。

午前8時前に7合目の登山口付近のゲートが開かれ、登山者たちは山頂に着くと、雲の間から見える景色を写真に撮ったり、神社で手を合わせたりしていました。

そして、噴火が起きた時刻の午前11時52分には、多くの犠牲者が出て今も立ち入り規制が続いている登山道の方向を向いて黙とうをささげる姿も見られました。

噴火当時、8合目にいたという男性は「噴火前の山頂は笑い声に包まれていましたが、今は火山灰も残っていて悲しくなりました。『亡くなった方の分まで生きます』と祈りました」と話していました。

ふもとの王滝村は規制の解除にあたって、金属製のシェルターの設置や避難施設の屋根や壁を補強するなどの安全対策を進めています。

御嶽山では、木曽町側の山頂の規制がおととしすでに解除されていて、これで噴火以来初めて、長野県内にある2つの山頂に登れるようになりました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200801/k10012545581000.html