2020.08.24(Mon)

渡辺 晴子

ジャポニカ学習帳50周年を記念して発売される昆虫シリーズ。写真はパプアキンイロクワガタ(提供写真)
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1970年発売以来、累計販売数14億冊を超えるというロングセラー商品「ジャポニカ学習帳」。今年50周年を迎えるのを記念して、「昆虫シリーズ」が復活する。かつてジャポニカ学習帳といえば、昆虫写真の表紙が定番だったが、8年ほど前から花の写真に変わったという。
表紙から昆虫が消えてしまったのは「昆虫が苦手な子どもたち、特に女の子から気持ち悪いという声が上がったから」などと一時期メディアで話題になったことも。今回は記念販売とはなるが、「昆虫シリーズ」の復活となった裏側をショウワノートの開発担当者の方に伺った。





2012年からジャポニカ学習帳の表紙は虫から花へ

2012年から昆虫写真から花写真に変更。数年後、「ジャポニカ学習帳の表紙から昆虫が消えた!」と世間で話題となった(提供写真)
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“昆虫復活”までのいきさつについてお話しをしていただいたのは、ショウワノートの開発本部学習帳開発チーム・係長の小原崇(おばら・たかし)さん。

――ジャポニカ学習帳といえば、昆虫の表紙が印象的でしたが。いつから花の表紙に変わったのでしょうか?

「2012年から表紙から昆虫がなくなりました。そのきっかけとなったのは、弊社が行う小学校向けのサービスの普及です。新しい学年になったとき、各学校の先生方が一括して授業で使うノートを注文していただくもの。10数年前から行っているサービスで、学年によってノートのマス目の数や行数などが違いますから、新学年に変わる際に先生方がノートをご用意されておけば、
保護者の方が揃える手間も省けますし、授業をスムーズに進めるためにも効率的と好評をいただいております。年々ご利用していただく学校が増えてきました。そんな中、ジャポニカ学習帳は科目や様式ごとに50種類ほどあるのですが、算数の14マスの様式となると1つの品番しかありません。つまり、1つの種類につき1つの表紙しか選べないのです。
だから、昆虫が苦手な子にも配布してしまうことになってしまって・・・ノートの一括注文サービスが普及されるにつれて、先生方から『虫が苦手な子がいて(配布したノートを)嫌がっている』といった声が目立ってきたことなどから、昆虫から花の写真に変えた経緯があります。とはいっても、それだけの理由ではないのですが…」

――確かに、昆虫が苦手な子からしたら、リアルな虫をアップで見せられたら「鳥肌立っちゃう」かもしれませんね。それが学校で配られるとなると…ただ、虫が大好きな子にとってはうれしいですけど。ところで、他にも昆虫写真がなくなった理由があるとのことですが。

「2012年前後、世界各地に取材班が飛び回って写真を撮っていたものの、なかなか表紙になるような“いいモデル”の昆虫を撮影することができなかったというのも一因でした。そこで徐々に昆虫の品番が徐々に減ってきた状態になってきて、ちょうど先ほどのような学校側からの声が増えてきたことも重なり、いつのまにか表紙から昆虫写真が消えてしまったというのが本音です」




近年は自然環境の分野で「昆虫」が話題に
     ===== 後略 =====
全文は下記URLで
https://maidonanews.jp/article/13663164