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九州新幹線西九州(長崎)ルートの新鳥栖−武雄温泉を巡り、長崎県の中村法道知事は26日、
菅義偉官房長官、岸田文雄自民党政調会長とそれぞれ面会し、フル規格による早期整備を要望した。
フル規格に反対する佐賀県の山口祥義知事は同日の記者会見で、こうした要望への不快感を表明。
両県の意見対立が改めて鮮明になった。

中村氏は同日、首相官邸と自民党本部を訪ね「西九州地域のみならず九州や西日本全体の発展のため」
として、環境影響評価(アセスメント)の調査着手や財源確保を要望。中村氏によると、菅氏は
「引き続き国土交通相にしっかり取り組むよう伝える」と話し、岸田氏は「国だけでなく与党の立場からも応援したい」
と述べたという。

一方、山口氏はこの日の記者会見で、中村氏の要望活動について「佐賀県の思いを一顧だにせず
突っ走る行動は不快だ」と非難した。

同区間は与党がフル規格とする方針を決めたが、佐賀県が財政負担などを理由に反対し調整が難航。
工事に先立つアセスが始められず、国が想定する2023年度の着工が困難になっている。