屈葬状態で出土した人骨。手足を曲げた状況が分かる。左上のくぼみは縄文時代晩期の柱穴跡
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 福島県川俣町の縄文時代の前田遺跡で、縄文時代後期(約4400〜3700年前)の墓域とみられる範囲から人骨約40〜50体が出土したことが13日、分かった。

 内陸部の縄文時代の遺跡で大量に人骨が出土するのは全国的に希少で、県文化振興財団の担当者は「国史跡級だ」と説明する。

 全体の骨格が分かるほど保存状態が良好な人骨が5体ほどあるためDNAの解析を行う方針で、縄文人の墓制に関する科学的な研究が進む可能性がある。

 県文化振興財団によると、土坑数十基から人骨が見つかった。縄文時代に盛んに行われた「屈葬(くっそう)」や、土器に遺体を納めた「埋甕(うめがめ)」の特徴が見られた。

 一般的に内陸部は酸性土壌の影響で骨が土に返りやすいが、前田遺跡の場合は水分を含む砂質の土が覆ったことで空気を遮断するなどし、影響が小さかったとみられる。

10/14(水) 11:51配信
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