https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201016/k10012666981000.html
アメリカのポンペイオ国務長官は、中国政府が関与しアメリカ国内にも設置されている中国語の教育施設「孔子学院」について、学生や生徒に悪影響を与えるとしてすべての施設の年内閉鎖を求めていると明らかにしました。
ポンペイオ国務長官は、今月、全米50州の教育当局や大学に書簡を送り、国内の大学などに設置されている中国語の教育施設「孔子学院」について「中国政府の宣伝機関だ」と指摘し、警戒を呼びかけました。

これについてポンペイオ長官は15日、地方のラジオ局の取材に対して「孔子学院」がアメリカの学生や生徒に悪影響を与えると非難したうえで、すべての「孔子学院」の年内閉鎖を求めていると明らかにしました。

「孔子学院」は、全米に75か所あると見られていますが、近年は、政府や議会の懸念を受けて閉鎖も相次いでいます。

ポンペイオ長官による書簡を受けて、ニューハンプシャー州の教育当局は声明を発表し、連邦政府による警告に理解を示しながらも、閉鎖するかどうかは各大学や教育機関の判断だとしていて、今後閉鎖がさらに進むのかどうかが焦点です。

ポンペイオ長官は、この日、大統領選挙で勝敗に大きな影響を与える激戦州のフロリダ州やミシガン州などのラジオ局の取材を受けて、トランプ政権の中国政策や中東政策をアピールしていて、外交面から選挙戦を支援する動きを強めています。