第一生命保険は30日、和歌山市内で勤務していた50代の元女性社員が顧客20人から計5210万円を不正取得していたと発表した。今後、和歌山県警に詐欺の容疑で刑事告発する。同社は山口県内でも元社員が計19億円を顧客からだまし取った疑いを公表している。

 第一生命によると、元社員は和歌山支社阪和営業オフィス(和歌山市)で働いていた。2016年11月〜今年10月15日、契約した保険をもとにお金を一時的に同社から借りられる「契約者貸付」や、解約手続きなどを顧客に無断で実施。顧客の口座へお金が振り込まれた後、「誤って手続きしたため回収する」などとだまし取っていた。現金を受け取る際は、自ら作った領収書を渡していたという。元社員は同社の聴取に対して不正取得を認めている。

 被害額は1人あたり数万〜2264万円で、複数回だまされた顧客もいる。お金は生活費に充てたとみられるという。7月上旬に顧客の連絡で発覚。9月30日に元社員を懲戒解雇した。

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朝日新聞 2020/10/30 20:55
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