新春恒例の「仙台初売り」が2日、仙台市内の百貨店や商店で一斉に始まった。新型コロナウイルスの影響で例年とは異なる形の風物詩となったが、商店街は早朝から多くの買い物客でにぎわった。

 仙台初売りは江戸時代から約400年続く伝統行事で、豪華な景品がつくのが名物。今年は各店舗が感染対策のため、期間の延長や予約販売を行って混雑の分散を図った。

 先着でお茶や電化製品などを詰めた茶箱を販売する同市青葉区の「お茶の井ケ田 一番町本店」は、近年では一番乗りを目指して6日前から並ぶ人もいたという。しかし、今年は行列の順番を昨年中に抽選で決め、当選した140人が当日の午前5時半までに列を作り、同7時の開店から創業100周年の記念ラベルが貼られた茶箱を受け取った。

 「一番乗り」を果たした同市宮城野区の横田裕美さん(39)は「前回は12月30日から並んだが、今回は1時間半で買えたので楽だった。去年は暗いニュースが続いたので良い1年になってほしい」と話した。一緒に並んだ長男の拓也さん(7)は「(茶箱が)大きくて重かった」と喜んだ。【滝沢一誠】
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