新型コロナウイルスの重症患者を受け入れる病床が不足していることを受け、大阪市の松井一郎市長は8日、重症化しやすいとされる高齢者に対して他者との接触を減らすよう求めた。記者団に「70歳以上の高齢者はこの2週間、家庭内でも人と接触しない状況をつくっていただきたい」と話した。

 大阪府内の重症病床使用率は71・2%(7日現在)と高止まりしている。松井市長は、高齢者が家庭内で感染して重症化するケースが目立つとして、▽食事を別に取る▽高齢者から入浴する▽若者と接触しない――などの徹底を呼びかけた。

 また、吉村洋文・大阪府知事が政府に緊急事態宣言を要請することについて、「住民が危機意識を持つためにも、緊急事態宣言は必要なのかなと思っている」と理解を示した。【野田樹】

毎日新聞2021年1月8日 18時54分(最終更新 1月8日 18時54分)
https://mainichi.jp/articles/20210108/k00/00m/040/215000c