2021年1月26日 18時02分

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210126/K10012834181_2101261756_2101261802_01_02.jpg

JR山手線の新大久保駅で、ホームから転落した人を助けようとした韓国人の留学生と日本人の男性が、電車にはねられ死亡した事故から、26日で20年となり、駅で関係者が黙とうをささげました。

平成13年1月26日、JR山手線の新大久保駅で、韓国人の留学生、イ・スヒョン(李秀賢)さん(当時26)とカメラマンの関根史郎さん(当時47)が、ホームから転落した男性を助けようと線路に降り、入ってきた電車にはねられ、3人とも亡くなりました。

事故から20年となった26日、当時、イさんが通っていた日本語学校の理事長ら5人が新大久保駅を訪れ、事故を伝えるプレートの前に花をたむけたあと、現場となったホームで黙とうをささげました。

母親のシン・ユンチャン(辛潤賛)さんは毎年欠かさず、命日に駅を訪れていますが、ことしは新型コロナウイルスの影響から訪問を見送りました。

このあと開かれた追悼式でシンさんのビデオメッセージが流れ、「息子を亡くしてすでに20年がたちました。その間、変わらずに温かい愛情を注いで下さる皆様のおかげで悲しみを乗り越えることができました」と述べていました。

両親は、イさんが日本と韓国の懸け橋になりたいと留学していたことから、見舞い金などをもとに基金を設立し、これまでに18の国と地域から来日した998人の留学生に奨学金を渡していて、イさんの志が次の世代に引き継がれています。

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