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わが国では興味深い現象が続いている。報道各社の世論調査をみると、菅義偉内閣の支持率は下落しているが、自民党の政党支持率は高止まりしているのである。内閣支持率が急落すれば与党支持率も下落し、野党支持率が上昇するのが一般的だ。しかし、日本では、ほとんど野党の支持率は上がらない。

 この原因を白日の下にさらけ出したのが、27日、参院予算委員会における立憲民主党の蓮舫議員(53)の質問だった。

 菅首相(72)が、自宅療養中や宿泊療養中に亡くなった方々について、「大変申し訳ない」との思いを表明すると、蓮舫氏は次のように攻撃した。

 「そんな答弁だから言葉が伝わらないんですよ、そんなメッセージだから国民に危機感が伝わらないんですよ。あなたには総理としての自覚や責任感、それを言葉で伝えようとする、そういう思いはあるんですか?」

 威圧的、攻撃的な言い方で、菅首相を露骨に軽蔑したような物言いだった。

 これに対して、菅首相は「少々失礼ではないでしょうか」と苦言を呈したうえで、自らが緊急事態宣言を出すに至った経緯を説明した。一国のリーダーは、国民の命を守りながら、経済全体も止めてはならない。倒産や失業者が増えれば、経済的犠牲者も増えかねないからだ。

菅首相は「私自身、まさに迷いに迷い、悩みに悩んで判断をさせていただきました」と苦しい胸の内を明かし、精いっぱい、コロナ対策に取り組んでいると答弁した。

 一連の映像を眺めていて、蓮舫氏があしざまに罵れば罵るほど、菅首相の良さが引き出されるように感じられた。能弁だが中身の乏しい罵声を浴びせる蓮舫氏よりも、口下手でありながらも誠実に仕事に取り組んでいる菅首相に好印象を持つ人が多かったのではないだろうか。

 年長の首相を、面前で「あなた」呼ばわりし、ヒステリックな調子で罵倒するような人間が、政権の一翼を担う与党議員として活躍できるとは思えない。また、公の場であまり感情を表に出さない菅首相も「迷いに迷い、悩みに悩んで」いたことに気付かされた国民も多かったはずだ。

 「やはり、立憲民主党よりは自民党が望ましい」と改めて感じた人も少なくあるまい。

 蓮舫氏は28日、自らのツイッターに、「いつも反省するのですが、想いが強すぎて語気を張ってしまうことを」と記していた。意味がわかりづらい日本語だが、「思いが強すぎて語気を張ってしまうことを、いつも反省している」と書きたいのだろう。
 反省するのは結構だ。しかし、国民はこうしたやり取りを忘れようにも忘れられない。

 与党政治家の行動によって国民が政治不信に陥っているとの批判がある。だが、襟を正すべきは与党議員ばかりではあるまい。与野党の政治家の行動が、国民の政治不信を惹起(じゃっき=引き起こすこと)していると思い知るべきだ。

https://www.zakzak.co.jp/soc/news/210131/pol2101310001-n1.html
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/210131/pol2101310001-n2.html

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