毎日新聞2021年2月1日 06時30分(最終更新 2月1日 06時30分)


 発信力を買われてワクチン接種の担当に起用された河野太郎行政改革担当相。ツイッターのフォロワー数は224万を誇る。しかし、ネット上では「ブロック太郎」と異名を取り、皮肉を込めて「河野さんにブロックされて一人前」との評さえある。一度ブロックされれば、ワクチン接種など命に関わる発信も自分のアカウントからは見られなくなってしまう。政治家のブロックはアリかナシか。ブロックされた人たちに聞いてみた。【木許はるみ/統合デジタル取材センター】

 <オレ、河野太郎と絡んだことあったっけ?>。ドキュメンタリー映画で数々の国際賞を受賞している映画監督の想田和弘さんがツイートしていた。想田さんは1月20日に、ワクチンの情報を見ようと思い立ち、「ワクチン担当」になった河野さんのツイッターをのぞいてみた。すると、知らない間にブロックされていた。驚きのあまり、冒頭のように<オレ、河野太郎と絡んだこと……>と思わずつぶやいた。

 ツイッターでは、相手からブロックされると、自分のアカウントから相手の投稿を見られなくなる。結局、河野さんがワクチンの情報をどう投稿しているか知ることができず、モヤモヤした気持ちだけが残った。

 河野さんは「誹謗(ひぼう)中傷」をブロックする際の理由に挙げている。だが、誹謗中傷を見たくない場合は、自分のアカウントで相手を非表示にするミュート機能を使えばいい。相手に自分の投稿を閲覧できないようにする必要はない。

https://mainichi.jp/articles/20210131/k00/00m/010/058000c