TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月〜金曜7:00〜)。2月22日(月)放送の「オピニオンCROSS neo」では、起業家で実業家の椎木里佳さんが“Clubhouse”について述べました。

◆話題の「Clubhouse」若者からの関心が激減!?

1月下旬から話題となっていた招待制の音声SNSアプリ「Clubhouse」。新規ユーザーは増え続けているものの、当初参加していた起業家や有名人の姿は減り、他のSNSに関心が移りつつあると見られています。

1月31日と2月6日、13日に調査を行った年代別のClubhouse利用意向者の割合を見てみると、10代は2月6日が一番高く、13日には6%減。一方、30代は真逆で6%上昇。この結果から、椎木さんは「(Clubhouseは)世代によって関心度が違う」と指摘。さらには「Facebookと同じような状況になっているんじゃないか」と言います。

実際、年齢別ユーザー数を見るとFacebookは年代が高くなるほど増え、30〜50代も高い数字を保っているものの、Instagramは10代が57%で、以降は減少傾向に。こうしたデータからもClubhouseの"Facebook化”が伺えると椎木さんは示唆します。

さらに、椎木さんが21〜23歳の方40人にClubhouseの1日あたりの使用時間を聞いたところ、2月4日には「開かない」が52%、「1時間未満」が46%だったものの、21日には「開かない」が77%、「1時間未満」が23%という結果でした。

この原因について椎木さんは、招待制の音声SNSという新しさに飛びついたものの、ユーザー数が増え「レア感がなくなってしまったこと」を挙げます。さらには最初にハマったアーリーアダプターが離れたことで彼らの話を聞きたかった人たちの熱も冷め、ユーザー数が伸び悩んでいるのが実情と解説。

こうした状況からも、「SNSも、初速が早ければ早いほど落ち込むのも早いことがこれでわかった」と分析し、「InstagramやFacebookなどのように数年かけ、機能も充実させていくことが長生きの秘訣というか、最初から飛ばすのは短期間での収益にしかならない」とSNSに対する雑感を語ります。

◆今の若者がSNSに求めていることとは?

すると、MCの堀潤が「(若者は)コミュニケーションや表現・発信に何を求めているのか?」と問うと、椎木さんは「一番は友達の興味があることなどに、ついていきたいということ」と回答。今の若者は"共感の世代”と言われ、著名人よりも自分の周囲の人たちが興味のあることや求めるものを自分も知りたいという価値観が強いようで、「30代以上の方たちとかなり違う価値観を持っているその部分が、SNSでの違いとしても出ているのではないか」と推察。

さらに、Instagramは発信した人全員が主役であるものの、Clubhouseは一部の人のみ。それも消化の一因ではないかと堀が意見すると、椎木さんも共感し「Instagramのストーリーズ(Stories)機能のように、友達のどうでもいいものを見て会話する、それこそがSNSだった。(若者は)そうじゃない使い方を別に求めていない」と言います。さらには「みんなが参加し、みんながハッピーな形がZ世代の価値観なので、いまのClubhouseでは合わない」との指摘も。

また、近年音声メディアに注目が集まっていましたが、椎木さんは「せっかくみんなに聴いてもらうなら、オシャレして、気合を入れてやりたいのが今の若者。そこに対して"楽さ”を求めていない。そこにサービス提供者とユーザーとの乖離が生まれているのではないか」と話していました。

2021年02月27日 06時50分 TOKYO MX+
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