米航空宇宙局(NASA)と日本の東邦大学の専門家らが共同研究を実施し、今後10億年のうちに酸素が豊富な大気を失うことを明らかにした。これは地球上のすべての生物の絶滅の原因となる。研究者らは、モデル化によって生物圏の存在期間を定義し、その結果が『ネイチャー ジオサイエンス』誌で発表された。

研究者らは、地球の気候と地質学的活動を、また、生物学的プロセスと太陽の活動を参考に、シュミレーションを実施した。その結果、研究者らは、太陽がいっそう高温化することで、二酸化炭素分子による熱の吸収とその破壊により、大気中の二酸化炭素の含有量が低下し始めるという結論に到達した。また、オゾン層も消滅することが明らかとなった。

およそ1万年後には二酸化炭素が危機的数値を下回り、それによって植物はこれ以上光合成のプロセスを維持することができなくなり、枯れ果てることになる。今後の大気中の二酸化炭素の低下は、地上と海中のあらゆる生物の絶滅を呼び起こすことになる。同時に、メタンの放出がはじまり、地上の生物の消滅を加速させる。

研究者らは、地球には嫌気性生物だけが生き残ることを解明した。こうして生物圏は複雑な有機体が発生する以前と同じ様な状態となる。

https://jp.sputniknews.com/science/202103038200640/
元論文↓
https://www.nature.com/articles/s41561-021-00693-5